YN5:強い衝撃や振動を受ける非磁性環境に適しています。例：非磁性地質掘削工具、石油・鉱業用ドリルビット、衝撃型ベース、大型非磁性工具など。.

精密電子金型：高硬度（HRA 92+）、低透磁率のため、磁場分布との干渉を避け、珪素鋼板の打ち抜き金型や永久磁石のプレス金型など、磁性材料を成形する金型の製造に使用される。.

YN6:用途はYN5とYN8の中間で、ある程度の衝撃を伴う用途に使用される。例：汎用非磁性工具、耐摩耗部品など。.

YN8：最も広く使用されている非磁性材種。硬度と靭性をバランスよく兼ね備えています。ほとんどの非磁性金型および耐摩耗部品に適しています。例：磁性材料（ネオジム鉄ボロン、フェライト）成形用金型、非磁性工具、計器部品など。.

YN10:YN8をベースに、一定の靭性を維持しつつ、硬度・耐摩耗性を適度に向上させたもの。YN8よりも高い耐摩耗性が要求される汎用金型に使用される。.

YN14:高硬度で耐摩耗性に優れるが、靭性はYN8/10より低い。摩耗が主な故障モードで、衝撃が少ない用途に適する。例えば、精密リードフレーム金型用インサートや、高い表面仕上げを必要とする耐摩耗部品など。.

YN15:YN14よりも耐摩耗性が向上するが、靭性はさらに低下する。耐摩耗性が極めて高く、衝撃の少ない精密金型に適する。例えば、半導体パッケージ金型のキーインサート、伸線ダイス、精密冷間圧造ダイスなど。.

YN20:一般的にニッケル含有量が高く、非磁性でありながら耐食性や電気特性を重視した特殊グレード。化学環境における非磁性耐摩耗部品や特定の電子部品に使用される。.

YN10S:YN10をベースに、超硬合金の粒度や組成を調整することで、特定の特性（仕上げ面や刃先の切れ味など）を最適化。より精密な金型に使用される。.

YN10SX:超微粒子WC粉末を使用し、高硬度（耐摩耗性）と高強度（靭性）を両立。ICリードフレームの “ブレード ”インサートや精密プレス金型など、極めて精密な金型に使用される高級グレード。耐摩耗性に優れ、欠けにくい。.

YN8S:YN10Sと同様に、汎用のYN8をベースに性能を最適化したもので、良好な靭性を保持しつつ、硬度や表面品質を向上させることができる。より高い性能が要求される汎用の非磁性金型用途に使用される。.